麗澤大學特任教授 三潴 正道
「中國人って、本當に語呂合わせが好きね」
「言葉の遊びが好きなんだ」
「日本のお父さんたちも駄灑落が大好き!」
「例えば?」
「父がよく言うのは“恐れ入谷の鬼子母神”」
「なんだいそれは?」
「東京の入谷に鬼子母神を祭ったところがあるの」
「ふーん」
「“恐れ入りやす”、っていう江戸弁にひっかけているのね」
「なるほど」
「“サムッ”よ。私の友達、みんな聞いたことがないって言うわ。古いのよ」
「中國にもそういうのたくさんあるよ。音でひっかけて意味も添えるんだ」
「知ってる!ミニスカートでしょ」
「有名だよね“迷你裙子”は」
「ほかに名作は?」
「ボーリングはどう?」
「“保齢球”よね。健康にいいんだからぴったりだわ」
「うまいのが 味の素のほんだし“味之素烹大師”」
「ほんだし=料理の鉄人、発音もそっくり!」
「もっとうまかったのはライブドアのホリエモン」
「ちょっと古いわね」
「でもさ、“活力門”は発音はほぼホリエモンだし、英訳すればライブドアだし」
「アッ、英語の発音にも意味からひっかけたのね。上手!」
「外國企業が中國の會社を作るときも隨分工夫しているよ」
「そうね。カルフールの“家楽福”はいいセンス」
「日本のカネボウの“佳麗寶”もね」
「でも、音があまり似てないみたい」
「南方方言で読むんだよ。広東語とか臺灣語の音で訳したものも結構あるんだ」
「方言と言えば、父は何か失敗すると“お釈迦になった”って言うの」
「お釈迦って仏教のお釈迦様の事?」
「そう、お釈迦様の誕生日は4月8日、でも江戸っ子って“ひ”が発音できないの」
「???」
「“火が強かった”が“しが強かった”で“4月8日った”。ふいごの火が強すぎると、
鍛冶屋さんは失敗する、それがお釈迦様の誕生日とほぼ同じ発音ってわけ」
「中國網日本語版(チャイナネット)」 2016年11月29日