味わい深い「アワビ」
中國(guó)では、「參?鮑?翅」がメニューにある宴會(huì)こそランクが高い豪華なものと言われている。「參」はナマコ、「翅」はフカヒレ、そして「鮑」は正にアワビの事だ。中華料理では、干しアワビは缶詰のアワビよりも高級(jí)で、値段も遙かに高価である。干物は貴重な日光を吸収し、味を薄めてしまう水分はとことん蒸発してしまうので、凝縮された濃厚な味になる。中華料理でアワビと言えば、干しアワビだけが唯一極上の食材であると言う極端な人もいるほどだ。
海鮮の中でもアワビの注目度は高く、調(diào)理方法も実に豊富だ。食通で知られる清代の詩人?袁枚が記した料理メモ「隨園食単」にも「アワビは薄く切って炒めるのが最高である」と記載されている。明朝の李時(shí)珍が著した権威ある薬學(xué)書「本草綱目」には、アワビは山東省の北海と広東省が産地であると記載されている。そのため、隨園にいる袁枚が食べたのは、おそらく干しアワビであると思われる。薄く切らなければ、硬くて食べられなかっただろう。
しかし、干し物は料理に使う時(shí)には水で戻すのが一般的で、干しアワビもその例外ではない。そして、アワビのもうひとつの特徴と言えば、その豊満で味わい深い肉質(zhì)である。もし、アワビを向こうが見えるくらい薄く切ってしまったら、その柔らかな肉質(zhì)の風(fēng)味は失われてしまう。
「中國(guó)網(wǎng)日本語版(チャイナネット)」2011年2月18日